- 2007年6月8日
私の英語の勉強と英和辞典
八木克正(関西学院大学教授)
私が初めて使った英和辞典は、旺文社の中学生向きのものでした。中学校に入った頃に雑誌の懸賞であたったものでしたが、名前が思い出せません。中学生の間はこの英和辞典…
- 2007年6月1日
【連載: 「ことだま」というもの】2. ことだまと認可表現(PC表現)
安井稔(東北大学名誉教授)
2. ことだまと認可表現(PC表現)
そういう次第ではあるけれども、英・米においても、ことだまと部分的には重なっていると考えられる言語現象がある。ここで…
- 2007年5月25日
「私が音声学を研究するようになったわけ」
城生佰太郎(筑波大学教授)
1. 小学校で、フランス語と出会った!
私は、フランス人の神父が立てたカトリック系のミッションスクール、私立暁星学園を…
- 2007年5月18日
「古英語へのいざない」
藤原保明(筑波大学教授)
私の専門は英語史です。そのため、古い時代の英語も読まなくてはならず、苦労することもありますが、現代英語では得られない言葉の面白さに接することができます。私と一…
- 2007年5月11日
「形」が違えば「意味」も違う
高見健一(学習院大学教授)
ある会社で、経営者側が新しいコンピューターを導入することで人員削減を行ない、経営の効率化を計ろうとしていたとします。経営者側がこのことを従業員に伝える際、次の…
- 2007年5月4日
【連載: 「ことだま」というもの】1. 「ことだま」とは何か
安井稔(東北大学名誉教授)
1.「ことだま」とは何か
「ことだま」は、やや古めかしいところのある語ではあるが、まだ死語ではない。折にふれ、いまでも耳にする。「ことだまのさきわう国」…
- 2007年4月27日
「私が言語研究を面白いと思い始めたころ」
今西典子(東京大学教授)
1960年後半に地方都市でのんびりと高校生活を送っていたころ、ことばを分析的に考えることの面白さに触れ、ことばを科学的に研究する学問がアメリカで展開されている…
- 2007年4月20日
人間の研究としての言語学
米山三明(成蹊大学教授)
私が英語に興味を持ったのは中学3年生の頃でした。その当時の私は、英語を日本語に訳す際に感じる「謎解き」のような感覚を楽しんでいました。きっと皆さんも同じような…
- 2007年4月13日
ヒトのことばの起源と進化
池内正幸(津田塾大学教授)
われわれ人類を人類たらしめている究極的な特性は「言語」であるとして間違いないようです。それでは、その言語をわれわれの祖先はいつごろ獲得したのでしょうか。ヒトの…
- 2007年4月6日
目的によって変わる「文法」
野田尚史(大阪府立大学教授)
「文法」というと、教典のように不動の決まったものがあるはずだとか、あるべきだと考えている方もいらっしゃると思います。でも、実際には、日本語の文法でも英語の文法…
- 2007年3月30日
日本語をめぐる動きとそれに対する私の立場
真田信治(大阪大学教授)
■「美しい日本語」「正しい漢字」といったものを学びたいという人が急激に増えている。いわゆる「ことば力」ブームである。日本語そのものへの関心の高まりは以前にも何度…
- 2007年3月23日
おいしいお酒を求めて
門田修平(関西学院大学教授)
第二言語を取得するための頭の中(こころ)のしくみを研究しています。これまでは、「外国語教育」、「英語教育」と言われてきた領域です。どちらかといえば、学問的とい…
- 2007年3月16日
語源発見の視点
佐藤武義(東北大学名誉教授)
夏目漱石の『吾輩は猫である』の冒頭部分に女中を意味する「おさん」が登場する。この「おさん」がどうして女中を意味するのか、長い間疑問であった。しかし、その後、他…
- 2007年3月9日
英語とドイツ語とフランス語
下宮忠雄(学習院大学名誉教授)
中学時代から英語が好きで、英語の先生のお宅に伺ったとき、本棚にあった『フランス語四週間』(大学書林)を借りた。その後、同じ先生から『ラテン語入門』(呉茂一著)…
- 2007年3月9日
英語とドイツ語とフランス語
下宮忠雄(学習院大学名誉教授)
中学時代から英語が好きで、英語の先生のお宅に伺ったとき、本棚にあった『フランス語四週間』(大学書林)を借りた。その後、同じ先生から『ラテン語入門』(呉茂一著)…
- 2007年3月2日
ことばと文字の力
原口庄輔(明海大学教授)
ことばはすばらしい威力をもっている。われわれは、ことばによって、現在のことだけでなく、見たこともない過去や未来のことをことばで言い表すことができるし、知ること…
- 2007年2月23日
「暗記する英文法」から「考える英文法」へ
柏野健次(大阪樟蔭女子大学教授)
中学・高校の生徒が英文法を学習する際、理由も分からず丸暗記させられる項目が数多くある。私について言えば、私は中学のとき(1960年代前半)に「playの目的語…
- 2007年2月16日
言外の意味の面白さ
澤田治美(関西外国語大学教授)
私たちは、ともすれば、辞書と文法さえあれば、文の意味はわかると思いがちです。では、次の例はどうでしょうか。
(1) Only John voted…
- 2007年2月9日
言語学と学問のイマジネーション
山梨正明(京都大学教授)
どのような学問の分野も、ここまでがこの分野の学問の世界だという限界はありません。どの分野も、イマジネーションを豊かにして、視点を柔軟に切り換えていくことによっ…
- 2007年2月2日
応用言語学に行きついたわけ
名柄 迪(ミシガン大学極東言語文学科名誉教授)
私は、1945年8月6日に、原子爆弾のきのこ雲が私の眼の前で爆発するまでは、B29が落とす爆弾が当たらないように、逃げ回り、神社仏閣に参った時には、日本が勝ち…
- 2007年1月26日
冠詞のおもしろさ
バトラー後藤裕子(ペンシルバニア大学助教授)
英語圏での生活が長くなっても、いまだにどうもピンとこないのは冠詞の使いかたである。英語母語者は4歳ぐらいで、冠詞の基本的な使いかたを身に付けるといわれているが、…
- 2007年1月19日
日本語の知識は英語学習に役に立つ
中村捷(東北大学教授)
日本語と英語は非常に異なる言語であると思っている人が多いでしょう。しかし最近の研究ではその違いはそんなに大きなものではないことが明らかになっています。日本語と…
- 2007年1月12日
ことばの面白さ
大庭幸男(大阪大学教授)
高校生のころ、興味半分で夏目漱石や川端康成の小説の英訳本を読んだことがありますが、その時役にたったのはいわゆる学校文法でした。特に、英語の基本文型(5文型)は…
- 2007年1月5日
言語学の研究環境
大津由紀雄(慶應義塾大学教授)
言語学と一口に言ってもさまざまです。その中で、言語を心というシステムの一部であると捉えて研究を進めている流れがあります。代表的なものが生成文法と認知言語学です…
- 2006年12月29日
小さな発見から大きな一般理論へ
影山太郎(関西学院大学教授)
大学2年生のころ、スウィフトの『ガリバー旅行記』を英語の原著で読んでいると、その本では単語の中のエス(s)の文字が総て発音記号のように長いSで書かれていたので…
- 2006年12月22日
言葉の美しさ
三原健一(大阪外国語大学教授)
「言語学を勉強したい!」と友人たちに宣言して大学に入った私は、まあ、ヘンな高校生だったのだろう。おまけに、高校では理科系進学コースにいて、3年生の12月まで工…
- 2006年12月15日
言語学についての誤解と正解!
泉子・K・メイナード(ラトガース大学教授)
言語学をやっているというと、「じゃ、何ヶ国語話せるんですか」と質問され、どう返事したものか困ることがある。この傾向は筆者が長年住んでいるアメリカ東部で多く見ら…
- 2006年12月15日
ことばの力
児玉徳美(立命館大学名誉教授)
人はことばを用いて考え、考えながらことばを組み立てていく。またことばを介して他者との関係を築き、他者の同意や納得を得るために自分の考えや意図をできるだけ効果的…
- 2006年12月8日
言語学との出会い
窪薗晴夫(神戸大学文学部教授)
私と言語学の出会いは今から30余年前、鹿児島の田舎で過ごした高校時代にさかのぼります。英語青年だった私は、当時人気があった「百万人の英語」というラジオ講座を毎…
- 2006年12月1日
【連載: 「痛み表現」について】5
安井稔(東北大学名誉教授)
9. 結 語
痛み表現は、原則的にはメタファーの世界である。「ズキンズキンする痛み」(a throbbing pain)という痛み表現は、どんなに言い換…
- ホーム
- リレーエッセイ